LED照明やLED工事には、様々な種類や工事方法があります。これらの種類や方法は、マンション共用部の照明としての使い方や、既存の蛍光灯・水銀灯に使っている器具などで、使うLED照明やLED工事方法が変わってきます。
それぞれに適した照明、工事方法が必要となります。それらを紹介いたします。
現状の蛍光灯は器具内部に安定器を有していますが、「バイパス工事」とはその安定器の配線を切離しLED口金部と直結する配線工事のことです。従いまして安定器以外の器具本体はそのまま活用することとなり費用的に有利となる方法です。主に、屋内環境などでは器具本体の劣化進行がさほど進んでいない場合などそのリサイクル性と費用低減の有利性から最近では自治体なども含めて幅広く採用されています。
なお、バイパス工事=器具改造=違法?・・・メーカー保証なし、なども一方で伝えられていますが、これは保証に関わって懸念された事かと考えられます。 即ち、保証についてはそもそも10年程度以上の経過が殆どであり、当初のメーカー保証などは既に期限切れの事かと考えられます。そこに新規にバイパス工事を実施した場合、その施工業者が改めて一定の保証をすることとなり、むしろ保証が復活するという裏返しのこととなります。更に、バイパス工事は配線の結線作業だけであり電気工事の最も基本的な作業であります。かつ、有資格者が義務付けされている上での実施となりますから全く違法ではありません。 器具改造=当初のメーカー保証が無くなること=違法?などが拡大解釈されて拡散されてしまったものと考えられます。
ここに、直管蛍光灯のバイパス工事においては、給電方式が「片側」と「両側」の2つがあるために注意が必要です。即ち、この方法では厄介なことですが、片側給電と両側給電の2つがあるために、「配線器具側」と「LED管側」の組み合わせによっては、ショートなどの事故を引き起こすことにもなるという事です。 従って、配線に見合ったLED管を選ばねばなりませんし直管LED管に見合った配線にしなければなりません。 簡単に申しますと、両側タイプのLED管を片側給電用で配線された器具に装着しますと、装着した瞬間にショートし、LED管自体が破損します。 一方、片側給電タイプのLED管を両側給電用に配線された器具に装着しますとショートも有りませんが、点灯もしない事となります。従って、ランプ及び器具配線に見合ったものを選ぶ必要と、また、配線完了時にはこの器具がどの様なタイプのLED管用なのかをシール等で明示しておく必要があります。これらの事故発生の可能性に対して、照明工業会などでも”注意喚起”して呼びかけていて推奨には至っていないことも事実ですし、国内主要メーカーにおいてはこれらの懸念から「G13口金のLED管の製造も無し」という状況になっていることも事実です。
これらの事から、LED管製造者側からの思惑として、片側給電タイプのLED管は間違った器具配線に装着してもショート事故が発生しないことなどから一気に汎用性が高くなり、一方、ショートなどの事故を引き起こす可能性のある両側給電タイプのLED管は需要が少なくなってきているのも一つの傾向として出てきていることです。いずれ、既にこのいずれかのタイプで設置された施設においては、追加工事などにおいてこれらが混合されることが一番の混乱の域となりますので、これらを十分調査したうえで、少なくとも一つの区画内では統一化を図っていくことが我々提案者にとっては大変重要なこととなります。
具体的には、ブラケット、シーリング、ダウンライト、庭園ミニポール灯などの器具に装着されたコンパクト型蛍光灯(FPL・FDL・FML・FHT・FHP)などの蛍光灯がこれに当たります。これらは全て片側給電タイプの電球になりますので、対応の器具も同様に片側給電様に配線された器具となります。
これらをバイパス工事とする場合は、前記した直管蛍光灯のような片側-両側の不一致による配線事故は発生しませんし、混乱も引き起こりません。従って、器具改造=違法?という前述の懸念はあっても、残る保証に関する懸念は前述のとおりです。
ここでは、コンパクト型蛍光灯の口金構造が一般電球の口金とは異なる特殊なためにその口金の切替えが発生します。
多くの事例が実施されていますが一般には「耳付きレセップ」というものが使われています。 使用したいLED電球に合わせて口金E17、E26用のレセップが多く出回っています。
ここで、メリットとして挙げた費用の差について、バイパス工事の代表格である直管40w形蛍光灯で見てみます。
1灯式・2灯式やまた直付けタイプ・埋込タイプでもそれぞれに違いは出てまいりますが、工事費は双方同じ程度とした場合、バイパス工事(ランプ代金のみ)に対して、一体型は(器具+ライトバー代金+廃棄費)となりますからその差は概ね1.7倍から2.5倍程度の差となるものと考えられます。
バイパス工事の場合のランプ代金を1本で例えば¥3,000としますと器具ごと交換の場合は\5,000~\7,500にもなってしまい、本数規模が100箇所を超え1000箇所にもなってくるような施設では予算枠への影響も無視できない費用の差になってしまうと考えられます。
直管型以外の、例えば庭園ミニポール灯なども配線切替えのバイパス工事がよく実施される例となっていますが、この場合の費用の差は、前記直管形の差の程度には収まらず、頭部灯具の取替えや、ポール+基礎までを含めた取替えとなった場合などには5倍~10倍もの差になってしまう可能性もあります。
あくまでも目安としての費用の差を述べてみましたが、具体案件の提案の際には前記のメリット・デメリットを参考のうえ具体的な双方の費用算出をもって判断されるべき基礎資料の提示は重要なことと考えます。
ひとえにLEDと言ってもそれを取り囲む道具は豊富にあり、それぞれ特徴があります。
既存の蛍光灯が特殊だったりコンパクト蛍光灯(ピンタイプ)なタイプだった場合、電球がきれた時、交換が気軽にできない場合があります。LEDでは、レセップと呼ばれるアダプタを取り付け、蛍光灯の時ではできなかった、手軽に交換できる状態にすることもできます。
マンション共用部の一般的なLEDの種類です。
LEDには3種類の構造があり、それぞれどれかで造られています。
アキシャルリード型LEDとも呼ばれる、砲弾型LEDは、狭い範囲で遠くを照らすスポットライトのようなLED照明です。最近は、表面実装型のLEDでも遠くを照らすものが多くなってきており、こちらのLEDは少なくなってきております。
光が広がる構造のLEDです。配線がある程度曲げることが出来るため局面的な照明に使われるものになっています。上記したように最近では集光レンズの発達と低コストによりこちらのLEDが多くなってきています。
電球型のLEDなどがこの構造で作られている事が多いです。タススのLEDチップを基盤に直接実装したもので、電流が高くても発熱に対応できます。
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